こんにちは。
このブログも更新2回目です。
前回の自己紹介から1週間以上空いてしまったのですが、自分なりの挑戦をしていました。
次回そのお話をしようかなって思います。
なので今回は、前回お話した趣味の読書について。私の好きな小説の話をします。
それがこちら。

小林泰三さん著書の『アリス殺し』です。
↓ちなみに背表紙はこんな感じです。

人からオススメの本を尋ねられたときはいつもこれを答えています。
この本を最初に読んだのは中学生か高校生だったかなと思うのですが、10年ほどたった今でも大好きな一冊です。
最初に言っておきますが、私は本を読むのに楽しいから以外の理由はありません。
就活等の面接で「趣味は読書です」と言うと決まって「そこから学んだことは?」なんて質問されますが、そんなの特に考えて読んでません。
疲れちゃうじゃん。もっと気楽に読ませてよ。
それに私は小説に関してはほぼミステリーしか読まないので、学べることってほとんどない気がします。
謎解きとか設定とか面白い部分を抜きに説明すれば、事件が起きて、それを解決するだけなんですから。
逆に学べることって何があるんですかね?漢字とか?あとは特に思いつかないです。
(ミステリー作家の方がいましたら失礼な発言をお許しください。)
そんなこんなでこの本について話を戻します。
この本は一言で言うなら「ファンタジーミステリー」です。
題名の通り、不思議の国のアリスがモチーフの作品なのですが、某夢の国のようなメルヘンなものではありません。
原作のアリスの世界観が近いのかな。私は原作の不思議の国のアリスは流し見した程度なのであまり覚えていないですが…。
あらすじをざっくり説明すると、大学生である主人公の栗栖川 亜里(くりすがわ あり)はいつも同じアリスの世界の夢を見ていることに気づき、朝起きたら夢の内容を日記につけるところから始まります。
夢を見ている最中は疑問すらわかないけれど、頭のおかしな人物たちや動物たちが住んでいる世界でその感覚全てを覚えていた。
この日の夢はハンプティ・ダンプティが塀から落ちて亡くなった事件で、目覚めがスッキリしないながらも通っている大学へと向かうと、妙に慌ただしい研究室で博士研究員の王子玉男がキャンパスの屋上から墜落死したのだと耳にする。
次に栗栖川亜里が見た夢ではグリフォンが生牡蠣を喉につまらせて窒息死し、現実の世界でも牡蠣を食べた教授が死亡する。
どうやら夢の世界の死と現実世界の死は繋がっているらしい。
夢の世界では三月兎と頭のおかしい帽子屋が犯人探しに乗り出すが、アリスは容疑者にされてしまう。
栗栖川亜里と同じ夢を見ているとわかった同学年の井森健とともに夢と現実の2つの世界で事件を調べていくが、そう上手くはいかなくて…。
もしアリスが死刑になったら、現実世界ではどうなってしまうのか?
こんな感じで話が展開されていくのですが、最後まで展開が読めなくてハラハラドキドキします。
夢の世界の住人たちはみんな話が通じなくて、捜査が難航するところがもどかしくも面白いところ。
私が一番好きなポイントは、主人公の栗栖川亜里と一緒に事件を調べていく井森健なのですが、彼が結構な切れ者でして。
理論的で頭が良いのですが、そんな彼も夢の世界では証拠を食べちゃうようなポンコツ住人です。
愛すべきポンコツって感じなのですが、疑われているアリスからしたら堪ったもんじゃないですね笑
だけど現実世界ではとても頼りになります。
あと、一応注意喚起なのですが、少しグロテスクな描写があります。
文字で詳細に記述しているので、苦手な方はやめたほうがいいかもしれないです。
グロさはおそらくPG12くらいじゃないかと思います。R15+まではいかないんじゃないかな?
基準に詳しくないのでおおまかですが、ちょっと覚悟してください。
ミステリーが好きな方、ディズニー映画のようなファンタジーな世界観が好きな方はおそらく楽しめるんじゃないかなと思います。
ちなみに〇〇殺しシリーズはクララ、ドロシイ、ティンカー・ベルと続きます。
おそらくシリーズとして完結していないと思うのですが、著者の小林泰三さんが既に亡くなっているので、続編がもう読めないのが悔やまれるところ。
ですが一つひとつのお話は独立しているので、読んで損はないと思います。
そしてこれは本当におそらくなのですが、本を購入しなくても見れるんじゃないかな…。
というのも、皆さんがお住まいの地域の図書館で貸出しているんじゃないかと思います。
私の地元の田舎の図書館も、今住んでいる地域の図書館も、この本の貸出がありました。
シリーズ全巻が貸出されているかは不明なのですが、アリス殺しはあるんじゃないかな。
まずは『アリス殺し』を借りて読んでみて、世界観が気に入ったら他のシリーズを読んでみるのでもアリだと思います。
暇なときや次に読みたい本を探しているとき、ぜひ読んでみてください。
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